なぜ、お爺。公園で爪を切る。

なぜ、お爺は公園で爪を切るのか…

みなさんも人生で一度は目にしたことがあるでしょう。

そう、公園で爪を切る老人男性。

私は「爪切り爺@公園」と呼んでいます。

3年前、千葉県船橋駅の広場のベンチで爪を切るお爺を見て、衝撃を受けました。

これが「爪切り爺@お外」との出会い。

あれ以来、公園や遊歩道の花壇など、あらゆるところで爪を切るお爺たちを目にし、その度に心に浮かぶ疑問から目をそらし続けてきたのです。

そして今、その疑問と向き合うことにしたのですが、そのきっかけとなったのが「爪切り婆@JR総武線」との出会いでした。

とある土曜の午前の総武線の電車、車内に響き渡る音。

ぱちん。ぱちん。

そう、老人女性が電車内で爪を切っていたのです。

なぜ、人は外で爪を切るのか。

今回は、人類が心の奥底に抱え続けているこの疑問を解明していこうと思います。

目次

なぜ、お爺は公園で爪を切るのか?

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これまでの文章で登場した「爪切り爺@公園」「爪切り爺@お外」「爪切り婆@JR総武線」ですが、ここからは「爪切り爺@公園」の代表してもらうことにします。  
お爺たちが公園で爪を切る、いや、公園で爪を切らざるを得ない理由は以下の通りです。

青空の元に響き渡る人生の重みが心地よい

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お爺の爪は固いです。

これまでの長い人生。  
楽しいことも辛いことも共にしてきた、その爪には深い歴史が詰まっています。

爪を切る。その作業に伴う重厚な音は、屋内に止まることを知りません。

公園という緩やかな時の流れを感じる場所、果てしなく続く青空の元、お爺の爪が切られるにふさわしい舞台なのです。

独自調査にて、お爺1000人に「爪を切る時に感じることは?」という質問をしたところ以下のような調査結果が得られました。  
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・これまでの人生、共にしてくれてありがとう(80%)  
・この先も一緒に伸びていこう(19%)  
・手元が見えづらい(1%)

※独自調べ:お爺1000人に聞いてみた!爪を切る時に感じることは?(自由解答)

多くのお爺が爪に対して、これまでの人生やこれからの人生への熱い思いを抱いていることが分かりました。

ぱちん。ぱちん。

己の人生の誇りともいえる爪を切る音。  
人生の重みが心地よく響き渡る公園こそが、お爺の爪切りにふさわしい場所なのです。

太陽光の方が爪が切りやすい

ここで先ほどの調査で得られた貴重な意見、3位の「手元が見えづらい」という少数派に注目してみました。  
世界中の光学機器と取り扱うケイエルブイ株式会社の情報によると、太陽光と蛍光灯の光は構成している「波長」が全く異なるようです。  
それぞれのスペクトルのグラフでは、  
グラフの横軸:波長(色)  
グラフの縦軸:強度(相対的な光の強度)  
を表していますが、圧倒的に太陽光の方が波長が豊富で強度が強いことが分かります。  
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参考:ケイエルブイ株式会社 光源メディアサイト「最適な製品(色・視認性)を検討・評価するための光源」

老化により視覚のピントが合いづらく、手元の細かい作業に衰えを覚えるお爺たちには、室内の蛍光灯より太陽光の元の方が爪が切りやすいのでしょう。

公園で爪を切る姿はモテる

これまで、爪に対する思いや利便性の観点からお爺が公園で爪を切る理由を明らかにしてきましたが、第3者からみた「爪切り爺@公園」はいかがなのでしょうか。

独自調査にて、お婆1000人に「公園で爪を切るお爺にときめくか?」という質問をしたところ以下のような調査結果が得られました。  
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ときめく(30%)
わからない(70%)

※独自調べ:お婆1000人に聞いてみた!公園で爪を切るお爺にときめくか?(単一解答)

実に30%のお婆が「爪切り爺@公園」にときめくという事実が分かりました。少なくともときめかないという回答はなかったため、公園で爪を切ることで老後のロマンスも夢じゃないといえるでしょう。

爪切り爺@公園と出会ったらどうする?

では、公園で爪を切るお爺に出会ったらどうすればよいのでしょうか?  
中には、  
「外で爪を切るなんて理解できない。」「家のゴミ箱の上でやってくれ。」  
という考えの人もいるでしょう。確かに、公園は公共の場であるため、他人に迷惑をかけたり、不快な思いをさせたりしてはいけません。

一方で、これまで解説した爪切り爺が公園で爪を切る理由からも分かるように、公園で爪を切るメリットもあるのです。  
切った爪は持ち帰るというルールさえ守っていれば、数分の間くらいお爺たちの爪を切る音やロマンスチャンスを許容してあげてはいかがでしょうか。

公園で爪を切りたくなったら気を付けるべきこと

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自分自身が爪切り爺になる可能性もゼロではありません。  
私も近い将来、爪切りを片手に公園へ闊歩しているかもしれないのです。

公園で爪を切りたくなった時は、切った爪を持ち帰るという点は徹底しましょう。大したゴミじゃないし、土に返って栄養になる。なんて考える方もいるかもしれませんが、見ていて気持ちのよいものではありません。

公共の場である以上、きれいな状態を保つよう心がけてください。

また、爪は本来自宅で切るものです。小さな子供が遊んでいる前では、堂々と爪を切らない方が懸命かもしれません。必ずしも、教育に悪い影響があるわけではありませんが、変わった人もいるんだな〜という印象を幼い脳裏に焼き付ける可能性は十分にあるでしょう。

人の少ない早朝や公園の角のベンチなど、タイミングや場所を選んで爪を切るようにしましょう。

「爪切り爺@公園」は奇異な存在ではない

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「爪切り爺@公園」は、公園で爪を切らざるを得ない理由があるのです。

長い人生を共にしてきた爪を切る音は、青空の下で響き渡ると心地良く、太陽光は手元も見えやすいです。公園で爪を切る姿にときめいてくれるお婆との出会いも期待できるかもしれません。

将来的に、自分が公園で爪を切るようになっていることもあるでしょう。

はじめて「爪切り爺@公園」を目にすると「なんで公園で爪を切っているの…?」という疑問もあるかもしれませんが、奇異な存在ではないことが広がることを願っています。